大分市古国府にある『CHERBOURG bread』(シェルブール)に行ってきました。
大分市で『シェルブール』の名前を聞くと、真っ先に思い浮かぶのが看板商品「サーフィン」という人は多いのではないでしょうか。
1980年創業の老舗ベーカリーで、石窯で焼き上げるパンと、どこか懐かしいご当地パンの数々で長年愛されてきたお店です。

今年いっぱいで閉店!というニュースを聞いて早速行ってきました

大好きなパン屋さんだっただけに閉店するのが残念…
シェルブール | 閉店
『シェルブール』は、2025年12月30日をもって店舗営業を終了することが公式インスタグラムや地元メディアで告知されました。 原材料や人件費の高騰が主な理由とされており、「残念」「寂しい」というコメントが多数寄せられています。

完全な “終わり” ではなく、今後は卸販売やオンライン販売、イベント出店などの形でパン作りは続けていく予定だと案内されています。 とはいえ、古国府の店舗に通い続けた地元のパンファンにとって、石窯の香りが立ちのぼるあの風景が見納めになるのは、胸がきゅっと締めつけられる出来事です。
シェルブール | 外観
『シェルブール』があるのは、古国府バイパス沿いの車の通りが多いエリアです。
周辺には「ファン古国府店」や「おおいた健康管理センター」などがあり、広瀬橋方面や羽屋交差点方面への動線上にあるため、買い物のついでに立ち寄る人も多い人気店です。

駐車場は店舗横に14台分ほどが用意されていますが、土日以外の平日でも満車になることも珍しくありません。

フランスの街角にあるブーランジェリーを思わせるオシャレな外観♪

半円筒型の石窯は、創業当時よりお店のランドマークとして親しまれてきたね
シェルブール | テラス席
店舗の外には、ちょっとひと息つけるテラス席も用意されています。

買ったばかりのパンをすぐに頬張れる“特等席”として密かに人気です。
シェルブール | 店内
店内に足を踏み入れると、まず感じるのは石窯パンならではの香ばしい小麦の香りと、ぎっしりと並ぶパンたちの迫力です。

入口から奥へ向かって曲線を描くようにコーリアン(人工大理石)のカウンターが続き、ハード系・総菜系・菓子系・デニッシュと、ジャンルごとに美しくレイアウトされています。

お客さんがひっきりなしに入店して店内は大混雑!

2022年10月のリニューアルにより、外観も店内も洗練された雰囲気に生まれ変わったね
シェルブール | 販売商品
『シェルブール』の魅力は、なんといってもバリエーション豊かなラインナップです。

看板商品「サーフィン」をはじめ、カレーパン、ピロシキ、デニッシュ、菓子系、甘い系、総菜系と幅広く揃っています。

インスタグラムでは定期的にラインナップが紹介され、ぎっしりとパンが並ぶ棚の様子に「どれを買うか決められない」との声も多く見られます。

特に注目したいのは、地域性やオリジナリティをまとった商品群です。大分らしさを打ち出したおおいたカレーパンや、老舗ならではの配合が光るデニッシュ類、そしてまるごと栗を使ったパンなど、一つ一つに物語を感じさせるラインナップになっています。



きなこもっちーや生ドーナツは売り切れ…10時30分ごろの訪問でしたが、すでに売り切れのパンが多数ありました。

名物のカレーパンとピロシキは揚げたてが最高…しかし、この日は店頭にはなく、次に焼き上がるのが30分後だったため、予約して後日伺うことに…

創業当初から愛され続けている「サーフィン」は冷蔵コーナーにあります。クリームパンを水ようかんでコーティングしたというユニークな構成で、他ではなかなか出会えないご当地パンとして、長年ファンを増やしてきました。

フィンランドグリークヨーグルトやアサイーボウルなど、パン以外の商品も。


午後にはパンが売り切れて閉店することもあるので、午前中に行くのがおすすめ!

パンの種類が一番多い時間帯は9時30分頃みたいだよ
シェルブール | 実食
今回はこちらの5点を購入。カレーパンやピロシキは売り切れだったため、予約して後日購入しました。

サーフィン(カスタードクリーム)(260円)
1980年に大分市で生まれ、45年もの間大分県民に愛され続けているロングセラー商品「サーフィン」。

ふわふわのパン生地の表面は水羊羹でコーティングされ、中にはとろ〜りとしたカスタードクリームが入っています。一度聞いただけでは想像しづらい不思議なパンで、冷やして食べるというユニークさもあります。

一口かじると、内側のカスタードクリームがふわっと広がり、ミルキーでコクのある甘さが、和風の水羊羹と絶妙なバランスを生んでいます。

洋菓子のクリームパンとも、純粋な和菓子とも違う、ここでしか出会えないレトロモダンな甘味として、大分を代表するロングセラーパンであり続けてきた理由がよく分かります。

和洋折衷の不思議なパン♪

これぞ大分を代表するご当地パンだね
サーフィン(スイートポテト)(260円)
1980年創業からのロングセラー「サーフィン」に新しい味が誕生!2025年12月10日から仲間入りした新顔の「スイートポテト」。

スイートポテト餡入りのパンを水羊羹でコーティングした一品で、見た目はカスタード版と似ていながら、ひと口で印象ががらりと変わります。

さつまいもの自然な甘みとほくほく感が前面に出ていて、まるでお芋の和菓子をパンでくるんだような不思議な満足感があります。

水羊羹の層が加わることで、重くなりがちなスイートポテトのコクがすっと軽やかにまとまり、後味に涼やかさが残るのが面白いポイント!
お茶にもコーヒーにも合わせやすく、手土産としても喜ばれそうな “進化系ご当地パン” です。
おおいたカレーパン(260円)
「おおいたカレーパン」は、1日に100個以上も売れることがある一番人気のパン。 かりっと揚がった表面は香ばしく、サクサク&もちもち食感♪噛むと中からスパイスの香りとともに、ほどよいとろみのカレーが溢れます。

隠し味にマンゴーを入れた自家製カレーは、前日から煮込むこだわりよう。子どもでも食べやすいマイルドさを保ちながら、スパイスの余韻はしっかり残っています。 具材がゴロッと入っていて、濃厚かつ芳醇なカレーのコクと風味にハマる人が続出!


揚げたてを求めて買いに来るお客さんが多い人気パン!

揚げたては熱々サクサク!中の具はトロトロでコク旨絶品♪
ピロシキ トロ旨中華(260円)
「ピロシキ トロ旨中華」は、ロシア発祥のパンであるピロシキを、シェルブール流に中華風餡でアレンジした一品です。

ふっくらとした生地の中には、とろりとした中華あんがたっぷり入っており、肉まんとコロッケの中間のような、どこか懐かしい味わいが広がります。

食べ進めるほどに、野菜の甘みや肉の旨みがじんわりと感じられ、揚げ油の重さを感じさせない軽やかな仕上がりです。 夜食として温め直して食べてもおいしそうで、“パンで食べる中華総菜”という新しい楽しみ方を教えてくれる一品でした。

ピロシキはカレーパンに並ぶ人気パン!

ピロシキも揚げたてが最高に旨い!
まるごと栗パン(260円)
「まるごと栗パン」は、その名の通り、栗を主役に据えた秋冬にぴったりのパンです。 ふんわりとした生地の中に、ゴロッとした栗が包み込まれており、一口ごとにしっとりとした甘さと、ほくほく感を楽しめます。

栗の風味を損なわないよう甘さは控えめで、生地とのバランスも良く、シンプルながらも素材へのリスペクトが感じられる仕上がりです。

コーヒーや紅茶だけでなく、ほうじ茶と合わせても相性が良さそうな、落ち着いた和のニュアンスを含んだパンです。
和栗のデニッシュ(290円)
「和栗のデニッシュ」は、層の美しさが目を引く一品です。 サクッとしたデニッシュ生地に和栗クリームや栗のトッピングがあしらわれ、ひと口かじるとバターの香りがふわっと広がり、そのあとに上品な栗の甘さが追いかけてきます。

生地の層は薄く繊細でありながら、しっかりとした食感も残されており、噛むたびに “カサッ、サクッ” とした音が耳に心地よく響きます。

甘さはやや控えめで、素材の香りを生かしたバランス感覚が光る、パティスリー顔負けの仕上がりでした。
アップルパイ(230円)
「アップルパイ」は、りんごのコンポートがたっぷり詰まった定番人気のスイーツパンです。 角切りりんごがほどよい大きさで残されており、噛むとじゅわっと果汁が広がり、シナモンの香りがふんわりと後を追います。

生地はパイ生地というより、デニッシュ寄りの軽やかな食感で、りんごのジューシーさを受け止める“器”としての役割をしっかり果たしています。

朝食からおやつまで幅広いシーンに寄り添ってくれる、頼もしい存在でした。
カフェ・ブレッド(260円)
「カフェ・ブレッド」は、コーヒータイムにぴったりな、ほろ苦さと甘さのバランスが魅力のパンです。 生地やクリームにコーヒーの風味が練り込まれており、一口ごとにビターな香りが鼻に抜けていきます。

甘さは控えめで、大人向けのスイーツパンという印象が強く、ブラックコーヒーとの相性は抜群です。

一日のご褒美として、夕方のブレイクタイムにこっそり楽しみたくなるような、落ち着いた味わいでした。
フルーツ・クーヘン(230円)
「フルーツ・クーヘン」は、ケーキとパンの中間のようなスイーツ系ブレッドで、生地はしっとりと口どけがよく、バターの香りと卵のコクが感じられる“やさしいおやつ”といった印象です。

ブルーベリーの甘酸っぱさがアクセントになり、ケーキ屋さんのタルトとはまた違う、“パン屋さんが作るケーキ”ならではの素朴な魅力が詰まっていました。
お芋クーヘン(230円)
「お芋クーヘン」は、さつまいもを主役にしたクーヘンタイプのスイーツパンです。 生地はフルーツ・クーヘンよりもややどっしりとしており、そこにほっくりしたお芋の甘さが重なって、ひと口で満足感の高い仕上がりになっています。

表面の焼き色は香ばしく、中のしっとり感とのコントラストが心地よく、秋冬シーズンには特に恋しくなる味です。
シェルブール | まとめ
大分市古国府の『CHERBOURG bread』(シェルブール)は、1980年創業の老舗でありながら、常に新しい挑戦を続けてきたベーカリーです。
看板商品の「サーフィン」をはじめ、多彩なパンたちは、単なる日常の主食を超えて、地元の人々の思い出や暮らしそのものに寄り添ってきました。
2025年12月30日で店舗営業は幕を閉じますが、その味や物語は、卸販売やネット販売、イベント出店という形でこれからも受け継がれていきます。

大好きな揚げたてピロシキが食べられなくなるのは残念…

これからもイベント出店するようなので、どこかで出会えるといいな…
シェルブール | 店舗情報
| 店名 | CHERBOURG bread(シェルブール) |
| 住所 | 大分市古国府4丁目1−1 |
| TEL | 097-546-5580 |
| 営業時間 | 7:00〜16:00 ※売り切れ次第終了 |
| 定休日 | 月曜、第2・4火曜 |
| 席数 | テラス席あり |
| 予約 | 電話 or 店頭 |
| 電子決済 | コード決済(PayPay、メルペイ、auPAYなど) |
| 駐車場 | 14台 |
| @cherbourgbread | |
| Cherbour BREAD シェルブール | |
| 閉店日 | 2025年12月30日(火) 店舗営業終了予定 ※今後は卸販売・ネット販売・イベント出店などで商品展開予定 |
※営業時間や定休日は変動の可能性があるため、最新情報は公式インスタグラムなどを確認してください。
周辺スポット | 大分市美術館
『シェルブール』から車で7分ほどのところにある「大分市美術館」

大分市美術館からは、大分市の街並みを一望することができます。高台にあるため、周囲の景色を見渡すことができ、特に晴れた日には美しい景色が広がります。


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